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オカメインコの小春とうた、アキクサインコの花梨です。金魚も飼いはじめました。


by y-naru56

上原ひろみ with 新日本フィルハーモニー交響楽団

上原ひろみのクリスマス特別公演を観にすみだトリフォニーホールに行ってきた。
この10年ほどは熱心なジャズのリスナーではなかったので、名前は聞いていたが演奏は聴いたことがなかった。
ちょっとピアノのうまいお姉ちゃんだろうくらいに思っていたのもある。
初めて聴いたのは『Time Control』というアルバム。
これにはちょっとびっくりした。
演奏はもちろん凄いんだけど、トータルに音楽を作れる人なんだと思った。
その後、『Beyond Standard』を聴いてすっかりファンになってしまった。

そんなとき、上原ひろみがオーケストラと共演すると聞いてチケットを入手した。
クリスマスイヴだし、奥さんと聴きにいくにはちょうど良さそう。
ただ、どんな演奏になるのかはまったく想像できなかった。
全曲彼女の編曲によるものだという。
上原ひろみ with 新日本フィルハーモニー交響楽団_c0027871_1622715.jpg


席は2階だったが、オーケストラが一望できるし、ピアノの腱板もよく見える場所だった。
会場の大きさもちょうどいい感じ。
始まってみるとオーケストラとの競演は楽しめるものだった。
彼女のオリジナルの楽曲の良さもあるだろう。
オケをバックにノリノリでピアノを弾く姿も楽しい、などと思っているうちに第1部が終了。

休憩時間にワインとシャンパンで乾杯。

第2部はオーケストラの弦楽器のみで始まり、2曲目で上原ひろみが入ってオーボエのリードでPlace To Beを演奏。
このあたりはオーケストラのアレンジもぴったり。
しかし、彼女がいちばん輝いたのはこの後のソロ演奏。
次々と新しいフレーズで演奏を膨らませていき会場を沸かせる。
その圧倒的なエネルギーにこちらのテンションも乗せられていった。

そして最後の曲は14年前につくったというピアノ・コンチェルト。
どんな曲かと思ったら、スイング感のあるちょっとノスタルジックなメロディでびっくり。
う~ん、16歳でこんな曲書いてたのかぁ。
もともとオーケストラ用に書いた曲を14年あたためて、ようやっと編曲できたという。
この曲を演奏してるときの彼女がいちばん楽しそうだった気がする。

アンコールはサンタの格好をしてクリスマスソングメドレー。
最初はソロでいろんな曲をちりばめながら弾いていき、最後にオーケストラが加わって終わり。
さらに観客の声援にこたえて3曲のピアノソロを演奏してくれた。

いやー、大満足。
改めて彼女の音楽性の幅広さに感心させられた。
そしてピアニストとしての魅力も想像以上だった。
立ち上がって、足をふみ鳴らし、声を上げ、ときにはひじ打ちを繰り出し、直接弦を掻き鳴らしたり、鉄の棒を弦にのせてチェンバロのような音を鳴らしたり、あらゆる手段を使って表現していることが観客を楽しませることにきちんとつながっているのだ。
このホールはピアノも生音なのもよかったなぁ。

終演後は近くのすし屋でちょっとつまんでから帰宅しました。
by y-naru56 | 2009-12-25 16:49 | MUSIC / ART / STARE